2025/1/20
能動的なプレイってなんで必要なの?
目次
能動的に動くとは
まず、「能動的に動く」というのは、自分たちから積極的にアクションを起こすことです。
もっとかみ砕いていうなら
『相手の動きをみて自分たちのプレイを決めるのではなく,自分たちのやりたいことを相手より先に押し付けるプレイ』
特に以下のような状況で能動的に動くと良い結果が得られることが多いです。
- 防衛のとき
- 攻め側でのポストプラント
- ラウンド数で劣勢のとき
これらの場面では、どうしても受け身のプレイを選びがちですが、能動的に動くことも重要です。
ただし、すべてのラウンドで能動的に動けというわけではありません。
能動的に動くことが次に自分たちの行う受け身に作用して好循環,相乗効果をもたらすんだ,ということについて話していこうと思います。
受け身のプレイが持つリスク
受け身のプレイは、相手が攻めてくるのを待つ立ち回りです。
特に、防衛やポストプラントの状況では、相手から攻め込まれる立場にあるため、受け身になりやすいです。
しかし、VALORANTはタクティカルシューティングゲームであり、スキルを駆使した戦術が主流です。
例えば、スキルセットで攻められきたとき、受け身のままでは対応しきれないことが多々あると思います。
それらを解決する方法の1つとして能動的に動くという考えがあります。
能動的な動きがもたらす効果
すべて受け身のプレイでラウンドをこなしていくのではなく,いくつかのラウンドで能動的に動くことを取り入れると、相手に対してプレッシャーを与えることにつながります。
例えば、相手がスキルセットのうまいチームの攻めを相手にしていて自分たちが防衛側であればセットより前に相手にスキルを使わせられたら,と思うはずです。
そういうときに自分たちからスキルを使って能動的なアクションをすることで,あいてにリアクションをとらせて,相手の攻めの計画を乱すことができたり,自分たちが攻め側でのポストプラントなら、能動的にエリアを広げることで、相手のリテイクを難しくさせることになります。
例:防衛でMIDをULTでプッシュする

攻めの相手はAメインをコントロールしようと思っていたが,防衛側のMIDのアクションを見てMIDを取り返すというリアクションをとる。
この状態はまさしく能動的に動いた結果もたらされるメリットといえます。
相手は攻め側だけど,防衛のアクションを見てリアクションをしなくてはいけないという相手を受け身の状態にできるからです。
この場合は,
ULTを使ったのを受けて相手のラインが下がるだろうし,プッシュエリアに対してエリアリテイクをさせることで時間を使わせることができます。
それだけではなく,相手が最初にメインをとろうともし思っていたなら相手の作戦を狂わせることにつながるからです。
(相手の誤算を生み出す機会が増える)
ただサイト中でじっと待つ受け身のプレイというのは相手が一番予想していることです。
ですが初手のプッシュや中盤で能動的にULTをつかったりするプレイングには択が数えきれないほどあるので相手が予想できないプレイといえます。
だからこそ択がありすぎるので相手が予想しにくく誤算が生みやすいのです。
受け身というのはそれに対して簡単だし,それは相手も一番簡単に予想ができてしまいます。
(ただ,レベルが上がるとULTを持っているときには特に警戒されるラウンドでプッシュくらいの択も相手が予想している場合があります。プッシュされた場合とされなかった場合の自分たちの動きを準備している場合があります。)
例:ポストプラントでのエリアを広げる自分たちが攻めの立場でポストプラントで相手のリテイクでラウンドを落としてしまうことがある場合、ずっと受け身になっていることが原因かもしれません。・相手のリテイクをサイト中で耐える・相手のリテイクスキルに対してカウンターをする・相手の解除音でグレを投げ入れるこれらはすべて受け身のプレイです。
これらの受け身のプレイングがいけないことだ。とは言っていないです。
ただ,ふつうは能動的なプレイの後に受け身のプレイは行うものと自分は考えています。
ASCENTでプラント後にショートやガーデンにをとりに行ったとします。

この場合、相手は普通,サイトリテイクより前に相手がとってきたガーデンやショートのエリアを取り返す必要があり,そのエリアに対してスキルを使う必要があります。理由としてはショートはサイトリテイクをするのに必要なエリアだからです。
その結果、サイト内に投げ込めるスキルの数が減り、守りやすくなるというメリットが生まれます。

さらに、次のラウンドでエリアを広げない受け身のプレイをしても、相手は前ラウンドのプッシュを警戒して、クリアリングに時間を費やしてくれたり,先のラウンドで広げたエリアに対して索敵スキルを使ってくれるかもしれません。

プラント前・プラント後,タイミングは関係なく、ショートどりをいっかいも見せていない場合はショートに対しての警戒度が低くなるのでポストプラントで相手のリテイクが早く行われてしまいます。(ショートを一度も触れていないと相手のリテイクしなければいけないエリアはサイトだけになるから)
ランクとかもそうだと思いますが,サイトエントリーをした後にフラッシュ持ちがショートにエリアを広げてきたり,つっこんできていたりしたら次のラウンドからまた来るのではと警戒しますよね。
その警戒する時間を作り出しているともいえると思います。
攻め側で遅延で勝とう!というようなときは特に早いリテイクをされるとそれができなくなってしまうので意識したほうがいい考えだと思っています。
たまにみせる能動的なプレイが、相手の思考に変化を与えているということです。
つまり、能動的な動きをみせることは**「相手の動きに合わせる」受け身のプレイから、「自分たちの動きを相手に押し付ける」プレイに変わるということ**です。相手を受け身にさせるということ。
このような考えを持つことで、能動的な動きが次の受け身のプレイに有利に働く好循環が生まれると理解できるはずです。
他のゲームでの例:オーバーウォッチの場合
他のゲームで例えると、オーバーウォッチが分かりやすいかと思います。
オーバーウォッチでは、試合中にヒーローと呼ばれるキャラクターを好きなタイミングで自由に変更できるのが特徴の一つです。
このため、試合中に相手のピックや戦略に対して即座に「アンチピック(対抗キャラ)」を出すのがよく見られる戦術です。
たとえば、相手が「ファラ」という飛行キャラで無双しているとします。この場合、一般的にはアンチピックとして「ヒットスキャン系のキャラ」(例:ソルジャー76やマクリー)を選び、空中のファラを撃ち落とそうと対処します。
このような対応は、相手のキャラに合わせて自分のピックを変える、つまり**“受け身”のプレイ**です。
相手の行動や戦略に合わせて自分のピックや戦い方の選択を調整するため、どうしても相手に主導権を握られてしまうことが多いです。
一方で、得意なヒーローを使い続けて、自分のプレイスタイルを貫くことも選択肢の一つです。
例えば、あなたがゲンジのOTP(ワントリックプレイヤー:そのキャラだけを使い続ける人)であれば、相手が何を出してこようとゲンジで戦い続ける人もいます。
相手がゲンジに対抗してアンチキャラを選んできたとしても、こちらはOTPとしてずっと使い続けているので熟練度が100に近い状態でプレイしているとします。
その場合で自分と相手のピックの熟練度が「100:80」で相手にアンチピックを選ばれたとしても、自分の得意キャラのほうがうまく戦うことができる場面もあります。
逆についても言うことができます。
相手がOTPキャラを使っていたとしてもそれに対してアンチピックを出しても熟練度に差があり勝てないと考えるのであれば,相手の熟練度に匹敵するようなOTPキャラで戦い,アンチピックを出さずに「100:100」の戦いに持ち込む方が有利なケースもあります。

だからこそどのゲームもそうですが,このキャラなら相手よりもうまく使えるというOTPがいるといいし,OTPキャラが複数人いて、そのOTPキャラがもし相手のアンチピックになるのであれば,熟練度100プラスアンチピックとして20あるとして「100:120」で戦うことができるかもしれません。
DPSでTOP500の経験者にきいたところ,
『アンチピックをされても,自分のコンセプトを変えずにずっと同じヒーローで戦う人もいるし,全キャラつかえるならピックをころころ変えるのもいい。』
(全キャラ使えるというのは具体的には今のこのマッチにいるだれよりもうまい自信があるならという意味だと思います。)

(OTPといいながら複数人いれば… みたいな矛盾している表現がありますがOTPという単語を使ったほうがイメージがわくと思うのでそうしました。)
ここの部分も少しバロラントの構成と近いものを感じていて、メタ構成のアンチピックを出せば勝てるというものではなく
メタ(OTP構成)が100であるならば、同じようにミラーで100で戦える構成、もしくはアンチ構成だけど120の熟練度まで極めた自分たちの構成でないと意味がないということです。
話を戻して、
このように、オーバーウォッチでは相手の動きに合わせたピックをするのは“受け身”のプレイですが、逆に自分の得意なヒーローで戦い続けるのは“能動的”なプレイです。
むしろ自分のやりたいことやコンセプト(ポーク、ダイブ、ラッシュとか)を押し付けることで、逆に相手にはこちらピックに対応してもらい受け身の状態にさせてこちらのペースで戦わせることができます。
オーバーウォッチでの「自分のスタイルを押し通す」プレイが、バロラントでの「能動的にエリアを広げる」プレイに相当していると考えています。
バロラントでの能動的なプレイの例:ミクロでの動き方の解説
バロラントでも同様に、相手の動きに合わせてプレイするのは有効ですが、時には能動的に動くことで試合の流れを自分たちのペースに引き寄せることが大事なことです。
ただ,能動的に動くというのはマクロにしか言えないことではありません。
たとえばポストプラントで1v1。相手の位置がわからないとします。

このときにただ相手が来るのをまつ受け身のプレイ。
それも良いですが,
自分から動いて,相手の来る択を絞ってエイムを置きやすくするというのがあると思います。
3択あったのが2択になる。斜線をうまくすれば1斜線でコントロールできる。
こういう能動的にうごくというのは特に少人数戦で真価を発揮すると思っていて,
その例がこちらなのですが。
味方のオーメンがやられたところから,ふたりの動きに注目してほしいのです。


エルボをふたりでクリアリングして択をせばめて二人で2段でまつという動き。
実際にはスカイだけがエルボを直接クリアリングしていますが,レイズがカバーできるようにボディ近を意識している動きなのでいっしょにクリアリングをしているとしましょう。
最終的には待つという受け身ですが,話したように能動的にうごくことで受け身をしやすくしているのです。
これも好循環の一つだと思います。
まとめ
能動的に動くことで、相手の攻め方や動きに変化を与え、自分たちの受け身のプレイをより効果的にする好循環を生むことにつながります。
これにより、ラウンド全体の流れが改善され、安定したパフォーマンスが発揮できるでしょう。
結論として、「受け身」と「能動的」の両方のバランスが重要ですが、能動的な動きを少し取り入れることで、試合の流れを自分たちのペースに引き寄せることが可能になります。
追記(24.11.20)書いている途中
受け身というのは能動的な動きを見せた後にふつうは行うものだ。(能動を見せることで受け身の作戦がいきる好循環を生むんだ。)という例を挙げようと思います。
上記の例
- 攻めでサイトをとって・とりながら逆サイトにシフト,というラウンドをみせてからサイトをとってからのホールド
- ファストリテイクをみせてからリテイク配置
- 攻めのポストプラントで前目の配置をみせてから後ろ目の配置
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