2025/4/15

スキルにあった動きをとるには

スキルにあった動きをとるには

目次

はじめに

この記事を読むか悩んでいる方は

例4 プラント後のアドリブに対しての動き方の例 WaylayのULTを遅延に使いBreachULTをカウンターとする

この例をみていただければ、遅延・カウンターのタイミングとはどういうことなのかがわかると思います。

そのうえでほかのカウンターや遅延の動きを見たい方は、他の例をぜひご覧ください。

最終的な結論として、スキルと行動(アクション)のかみ合いをとるために

大事なのは下記の流れの理解です。

①味方のポジションから、カウンターと遅延のどちらの動きができるのかを判断
遅延はとくに味方のポジション意識がなくても可能ですが、カウンターを行う場合は味方のポジションもカウンターポジションであるかどうかも重要な部分。
②相手のポジションを見て、適切なタイミングでスキルを返す

相手のポジションを把握して、カウンター・遅延のどちらが可能で
それらの目的に合ったタイミングでスキルは返す。

③返したスキルの目的を理解して、目的に合った行動をとる

味方の返したスキルを見て、遅延なのかカウンターなのかを理解して、カウンタータイミングで使ったスキルであればピークしてキルをとるというカウンター行動が必要。

「味方・相手のポジションを見る→ポジションに合った目的・タイミングのスキルを返す→スキルにかみあう行動をする」

という3つのかみあい要素の重要性について話しています。

これらの基本的考え、3つのかみ合いについての理解があると

事前に用意されたようなカウンターの作戦だけでなく、

攻め側であればプラント後にアドリブで対応を行わないといけないものだったり、防衛側であれば相手のセットに対してアドリブでどうスキルを返して、そのスキルに対してどう動くほうがかみ合いが取れるのか。という理解が深まると考えています。

長編記事になりましたが、

客観的なデータ・VODなくして、人の心はつかめないと思っているのでお付き合いください。

座学の必要性について

座学を含め、勉強ってどこまでがその人にとって必要な知識なのか。

というのは大事な指標だと思います。

ただ、今回の「スキルにかみ合う動き」というのはランクなどでもいきるミクロの部分です。

FPSとしてのスキルの理解の部分です。

なので、チームとして用意するような、いわゆる**「事前に用意された作戦」ではなく**

ミクロ、「アドリブで行わないといけないシチュエーション」で役立つ知識だと考えています。

であれば、どの層にとっても役に立つ内容だと自負しています。

本題になりますが、

スキルを使う目的はおおきく2つがあります。

**座学なんて意味がない、スキルの目的の意味なんて理解しなくても使っていればどちらかの役割を果たせているのだから良いだろう!**と思う人もいるかと思います。

プレイする人のは本人なので、動きを変えたいと思わず、「座学は必要ない」というのであれば

それは、それで良いのでしょう。

ただ、僕から言わせてみれば味方がキルをとってほしいと思って使ったスキルにたいして、つまりカウンターとして使ってくれたのであればサポートされた側はそれにあった動き、つまりキルをとれるようにしてあげるべきだと考えています。

スキルに対してある程度かみ合う動きは存在していると考えています。

これができないと、カウンターのスキルを使ったのにカウンターの動きができていない・遅延で使ったスキルに無理に合わせた結果、やれれてしまうといった味方との連携でかみ合っていない動きをとることになります。

これは単に作戦として存在する「メインカウンター・ガレージカウンター」とかそういう事前に決めていた、いわゆる作戦にだけ通ずるものではなく、アドリブを行わないといけないとき、

たとえば、攻め側がプラント後にCTにスキルを返す。そんなときなどに重宝する理解・考えです。

カウンターで使いたいのか遅延で使いたいのかが説明できないほど極限の場面でカウンターなのか遅延で使ったのかといったのはいちいちその場で説明・連携を伝えることなんてできません。

スキルをつかった味方のタイミングを見て、意図をくみ取る理解力が必要で

遅延のスキルだったのか、カウンターのスキルだったのかを自分で判断して、カウンターであるならばピークしてキルをとる動きを見せなければいけません。

そのためにある程度の座学、というかゲーム理解はしないといけないと思います。

また、

パラノイアというスキルのように遅延としてもカウンターとしての両方の目的で使うことのできるスキルは多く存在します。

そのためモロは遅延、パラはカウンターだ!といったようなスキルで目的・役割を分別はしません。

私の記事ではスキルで分けるのではなく、核となる目的の意味を説明して

味方の使ったスキルの意味をりかいすることで動きを判断しよう

というのがこの記事でのコンセプトになります。

✕スキル単体で動きを決めるのではなく

〇味方のスキルの意図を判断して動きを決めていこう

ということです。

味方のスキルの意図は使ったタイミングで察してあげよう

例 遅延のスキルに対してカウンターをしようとするから、どっちつかずのうごきになる

味方の使ったスキルの意味をりかいすることで動きを判断しよう

というのがどういうシチュエーションを指しているのかを具体的に話します。

敵の位置を書き忘れましたがCT側にいるとします。敵の位置を書き忘れましたがCT側にいるとします。

たとえば、

味方が遅延で使おうと思ってCTに対してのパラノイアをつかったとします。

これに対して、マーケットのJettが慌てて合わせるというのは難しいということです。

「Jett(サポートを受ける側の)ポジション x 相手の位置 x 味方のスキルタイミング」

の理解があれば無理に顔を出すこともなくなると思います。

<u>遅延のスキル</u>には遅延にあった動きやポジショニングがあり、

(遅延のスキルx遅延のポジション)

<u>カウンターのスキル</u>にはカウンターにあった動きやポジショニング、

(カウンターのスキルxカウンターのポジション)

があると考えています。

つまり、スキルの目的とポジショニングの目的には良い組み合わせ・かみ合わせがあると考えています。

遅延目的のスキルとしてつかっているのにカウンターだと思って急いでスキルにあわせようとするというのは難しいということです。

(遅延のスキルxカウンターのポジション)

まとめると

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遅延のポジションについているJettがメインにカウンターのスキルを使ったOmenに合わせるのは無理だということです。

このかみ合いの取れていない動き、<カウンタースキル>x<遅延のポジション>では無理だということです。

この場合は、

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Isoのこのスキルは遅延目的という理解です
壁があるので物理的にカウンターとして動くのは無理ですがIsoのこのスキルは遅延目的という理解です 壁があるので物理的にカウンターとして動くのは無理ですが

遅延のスキルと理解して、相手がエントリーする前に使っているのもポイントですが、

Jettは慌てて動かないで

<遅延のスキル>x<遅延の動き>と考えるほうが良いということです。

「例」ではなにがいけなかったのか コミュニケーションの問題?

敵の位置を書き忘れましたがCT側にいるとします。敵の位置を書き忘れましたがCT側にいるとします。

先ほどの例で

何がいけなかったのか。

スキルの意味やキルをとってほしいとコールしてからスキルを返さなかったOmenがいけないのだろうか。

コールやお互いの意思疎通があれば

スキルがカウンターなのか遅延で使ったのかがわかり、合わせられた。

これも一つと考えられます。

ただ、コールのように言ってくれれば当然だれでもスキルの意図を共有できるのでどう動くべきかはわかると思いますが、

息つく暇もないような場面で、味方に伝えることのできない場面もあると思います。

ここで**大事なのは「タイミングの理解」**になります。

遅延やカウンターにはある程度決まったタイミングがあります。

カウンターであればキルをとりたいので相手が引けない位置、たとえばサイト中に来てからスキルを返すのが普通です。(普通だと思っています)。

それにたいして遅延の時には相手が入るより前にスキルを使います

たとえば先ほどの例だと、相手が入る前にパラノイアを使っているのであれば遅延を目的に味方が使っていたと察してあげることもできるのではと考えています。

このように目的でタイミングが違うので、コールのように言葉にせずともスキルのタイミングを察してあげることで味方がどういう目的で使ったのかを理解でき、無理に合わせに行った結果かみ合わなかった。という動きをなくせます。

味方のスキルの意味が分かれば顔をあわてて出す必要もありません。

遅延のスキルにカウンターの動きをとるという合わせにくいような矛盾はおきません。

<u>スキルの目的</u><u>ポジションの目的</u>がかみ合っていないのだから合わせにくくて当然です)

そのうえで、

カウンターのようにスキルに対してキルをとりたいのであればある程度のポジショニングが大事になるので、スキルに対して顔を出せるような位置にいる必要があるので

その場合は<u>察するだけがすべてではなく、コールの重要性</u>というのはあると思いますが。

ここからはVODの例をあげながら、カウンターと遅延についてひとつずつ一緒に意味の感覚を理解していきましょう。

基本的な考えをまずは説明

カウンター

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まずは”カウンター”についてです。

カウンターで大事なのはキルをとる動きだということです。

スキルを使う目的はキルを狙うことにあると考えています。

費用対効果が高いやり方といえば考えやすいでしょうか。

スキルという費用を払ってキルをとる、キルを狙いに行く動きなのでリターンは大きいものになります。

なので、動きやポジションとしてキルをとれるような状況でスキルを返すというのがポイントになります。

補足

攻め側でULTラッシュをする場合は

攻め側はULTを無駄にしないために、相手の防衛側の配置がリテイク・サイト中が空になっていないかを確かめてから使います。ドローンなどです。

だから防衛側はデュエリストにドローンなどの索敵を破壊させてサイト中にいるように見せてからリテイク配置をとったりするわけです。

ULTでカウンターをとってきそう、であればフェイクのアクション(セットスキルを入れてみたり、HAVENのBのようにプラントフェイク)をかけてULTを使わせよう。

といった読み合いが起きます。

ただこの記事ではそこまでの内容の例は扱わずに流れが見やすいVODだけに厳選しました。

そういった内容は1試合をきっちりとみる「レビュー資料」を書いているのでその機会にしたいと思います。

遅延

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次は”遅延”についてです。

遅延の考えはとてもシンプルです。

相手の侵入経路に対してスキルを使い相手の足を止めればよいだけです。

味方のスキルのリチャージを待つため、プラントタイミングで相手にリテイクされると困るから、などの遅延を行う目的については後述します。

カウンターと遅延を”タイミング”に注目して比較

ここで2つの違いに注目して考えます。

大事なのはタイミングになります。

防衛側でサイトカウンターというと、

たとえば「エントリーがサイト中に来たのをみて、スキルを返してエントリーを倒す。」というのはカウンターに当たり、

相手がエントリーする前にスキルを返して足を止めさせる。これは遅延の動きになります。

こういうのがサイトカウンターになります。

相手がサイト中に入ってからスキルを返すのはカウンターであり、

相手がサイト中に入る前にスキルを返すのは遅延ということになります。

大事なのでもう一度言います。

カウンターというのはスキルに対してキルを狙っていこうというのが根本にあります。

なのでエントリーしてからスキルを返すことで相手に逃げられない位置での戦闘を強要することができるので打ち合いという状況を作ることができます。

これは遅延としてのスキルこれは遅延としてのスキル

相手がエントリーをしていないタイミングでスキルを返すのは遅延であり、カウンターとして動こう・キルを拾おうとしても相手はエントリーをしていないわけですから簡単によけれてしまう、遅延スキルに対してキルをとろうという動きは合わせられないということです。

ただし、逃げられない位置をサイト中ではなくメインと考える、メインカウンターというのはあります。ファイト位置・逃げれない位置をどこにするのかというのは大事ではありますが。

プラント前と後の遅延に注目する

プリプラント(プラント前)の遅延はどうなのか。

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プラントをするタイミングでリテイクをされると困る、いわゆるファストリテイクが来るのを止める・足を止めるためにプラントに合わせて遅延をする。←遅延なのでキルは発生しなくても良い。遅延目的なのにプラント最中で顔をだしてリスクを負って勝負する必要はない。

ほかに遅延する理由はリチャージのスキルを上げるためなど、プラント後にも遅延する目的は様々です。

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みかたの裏ラークを生かすために遅延を優先するなどなど。

それに対してポストプラント(プラント後)でのカウンターはどんな感じかというと、

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相手がリテイクでサイト中に来たのを確認して、引けない位置に来たのを確認してからスキルを使い返します。

これはまさしく相手がサイト中に来て引けない位置、リテイクが始まってからスキルを返すという動きになります。

キルをとるというのが根本にあるのでスキルに対して相手が引けないタイミングで使っていこうというのが基本的考えになります。

VODで確認していこう

カウンター

攻め側

例1 BreachULTでのカウンター 

まずはオーソドックスなカウンターから紹介します。一番イメージにあるものからです。

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カウンターポジションにいるチェンバーとサイト中にリテイクをしかけ始めた防衛側です。

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サイト中まで来たのを確認してBreachULTをカウンター目的で返します。

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カウンターポジションにいたChamberがキルをとり、JettもULTで足が速いのでカウンターのカバーにまわりカウンターとして成功します。

例2 ポストプラント 遅延のタイミングではあるが、カウンターポジションにつけているパターンのULTカウンター

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ラークを行っているKilljoyがポジションについてたのをトリガーにBreachがULTを使ってカウンターを行っている例になります。

タイミングだけを見るとサイト中に来てから使ったわけではなくて、Killjoyの位置をトリガーにULTを使っていました。

カウンターの基本的考え
サイト中に相手が来て引けなくなってからカウンターは行う
Cypherがサイト中にいる敵を確認してから使うなどカウンターの基本的考え サイト中に相手が来て引けなくなってからカウンターは行う Cypherがサイト中にいる敵を確認してから使うなど

攻め側としてカウンターはふつうサイト中にリテイクが始まってから行うものです。

しかし、今回のようなタイミング、つまり相手がCTにいる段階でULTを使うことで相手はよけることができます。

つまり防衛からみても遅延としてBreachULTを使ったように見えたでしょう。

なので

防衛側の相手視点だと遅延ULTだと考えてしまいますが、

実際はカウンターポジションにKilljoyがつけていてのでカウンターという形が作れていたということになります。

遅延のタイミングによってKilljoyのカウンターポジションを隠せたということです。

(カウンタースキルxカウンターポジションxカウンターの動き)

例3 防衛側のリテイク配置をみて、先に仕掛けに行くカウンター行動

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防衛側の意図としてはサイト中を空けているのでファストリテイクといったリテイクで取り返そうという考えです。

なのでサイト中をとった攻め側はプラント音だけ出してそれをタイミングにCTにカウンターとして流れ込んでいきます。

これも

  • カウンターポジション
  • カウンタースキル
  • スキルに対してキルを狙う動き

というまさにカウンターの形といえるものです。

例4 詰め待ちも打ち合う場所を考えればカウンターとして成立する

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防衛側のAショートのプッシュに対して攻め側のAstraが詰め待ちをしています。

ここで大事なのは場所です。

詰めを確認する方法はほかにもあると思います。

たとえばこういった場所で安全にジグル等で詰めの確認だけするという動きもとれたと思います。

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しかし、この場合、もしかりに詰めを確認してスキルを返したところでカウンターとしてはうまく機能しないと思います。

スキルを返したところで相手は簡単に逃げれてしまうからです。

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もちろんこのようなカウンター配置につけていて、

ゲッコーのフラッシュに合わせてJettが飛び出せるようであればスキルを使って追い返すカウンターとしては成立しそうです。

<カウンターのポジション>x<カウンタースキル>x<カウンター行動>

しかし、VODのようにカウンター配置につけていない場合、であればどうすればよいのか。

それは再三ですが相手が引けない位置に来てからカウンターはとるという動きです。

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VODのように交戦する位置を逃げれない場所に来てから行うことで、相手が逃げずらいという状況を作っています。カウンターで大事な考えでしたね。

なので結果的に逃げれない位置での戦闘がつくれて

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詰め待ちがカウンターとして機能するというわけです。

例5 プラント後に全員でメインにひいて、ULTをつかって再度サイトをとりに行く

プラント後の攻め側のシチュエーションです。

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YoruULTで防衛側のプラント解除を確認、カウンターのポジショニングを行い

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ULTでサイトを取り返してのカウンター行動です。

プラント音でBreachULTを返すのは遅延とも言えるかもしれないですが、

YoruがカウンターポジションにつけていてBreachULTでキルをとろうという動きとしての要素が強いのでカウンターとしておきましょう。

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そして遅延とカウンターという複合的な動きは

結果としてあいての解除スモークをきらすまでの遅延としての効果もあり

プラント後のきれいなマクロといえるでしょう。

サイト中を空けているとばれにくいような状況、相手が索敵を使ったという報告があってリチャージを待ってからリテイクを始めてくるという予想があるようなシチュエーションであれば

攻め側はプラント後にメインに引いてもばれにくいでしょう。

防衛側

例1 相手のサイト中エントリーを見てカウンター

オーソドックスなものから確認します。

プラント音で行うファストリテイクなどもそうですが、

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足音であいてがサイト中にいることを確認(スキルに対してキルを拾えるように打ち合える場所まで相手が来ているのを確認している)

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CT、ヘブン含めてカウンターのスキルに合わせられるポジションにつけているので

カウンターを決行するという形です。

こういう残り40秒で確定している場合にはカウンターを行うべきタイミングではありますが、カウンターができる状況かどうかは別問題だと思っています。

残り40秒でカウンターをしたいが、カウンターのできるポジションにつけていなければカウンターとしては行えません。

カウンタースキルx遅延のポジション ではかみ合わないからです。

ですがVODのように、

  • 相手が引けない位置
  • カウンターポジションにつけている
  • スキルに合わせられるカウンター行動

という状況がまさしく防衛側のカウンター配置・カウンターとしての形の基本ができているものになります。

例2 サイト中のエントリーを確認してスキルを返してキルをとる

(作戦として事前用意されたものではなく、アドリブでもできる)

オーソドックスな例を確認します。

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相手のエントリーをトリガーにサイト中にいるのが確定しているのでOmenがパラノイアを返してカウンターポジションの人がピークする形です。

攻め側のエントリーデュエリストとセカンドエントリーを分断するといういい方もしますが、これもカウンターの一種です。

遅延ではなくカウンターと自分は解釈しています。

スキルに対してキルを狙うポジション、カウンターポジションを作っているからです。

<カウンターポジション>x<カウンタースキル>x<カウンター行動>

です。

例3 メインカウンター

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カウンターのポジショニングを行い、

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攻め側のドローンを確認して相手がメインまで来ていると仮定して

フラッシュでカウンター

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結果的にメインのカウンターとして成功します。

この場合は、作戦として作ってから実行しているはずなので

カウンターのポジションミスだったり、カウンタースキルができていな、スキルにあったカウンター行動ができていない。

なんてことは起こりえないですが、カウンターとしてはわかりやすい例だと思います。

例4 相手が引けない位置を確認するトリガー要素

カウンターでは相手が引けない位置に来てから行うものという説明をしました。

その場合、相手が引けない位置にいるかどうかを確認する必要があります。

確認する方法として単純にエントリーを見て判断したり、だれかが直視できる人を置いたり、間接的に確認のできるKilljoyのタレットやCypherのカメラやワイヤーなどがあります。

相手がいるかどうかを確認する方法は様々ですが、こういった相手が来ているのを確認できるものをタイミングにカウンターは行い、カウンターの起点となる要素のことをトリガーと言います。

人である場合は、たとえば「Jettのコンタクトをトリガーにカウンターを行う。」

だったり、スキルであれば

「Cypherのカメラをトリガーにパラノイアでカウンターをする。」

などと表現します。

トリガーのカウンターとしてわかりやすい例を挙げます。

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カメラで深いアングルを間接的に見ておき、

カメラに映ったのをトリガーにOmenがパラノイアでカウンタースキルを使い

CypherとOmenがカウンターポジションからピークを行う例です。

<カウンターポジション> x <カウンタースキル>x<カウンター行動>

例5 人のアングルをトリガーに行うカウンター

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Neonが深いアングルに立ち、

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Neonのコンタクトをトリガーに

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カウンターを行っている形です。

トリガーになる方法はさまざまですが、大事なのはやはり

相手が引けない位置にいること・カウンタースキルはキルをとるまでがセットですね。

例6 メインコントロールではなくメインカウンターのほうが費用対効果が高い

Lotusのメインコントロールを行うのも悪くはないですが

費用対効果が高いのは明らかにカウンターです。

なぜかは言うまでもないと思いますが、相手が来たのを見てから使うという手順を踏むからです。

もちろんメインコントロールには別の意味があるから行うというのも理由としてありますが、

スキルを支払ってかわされる。というリスクの部分だけをみればカウンターのほうが効率的ではあります。

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相手がメインホウントを壊してきている、カーテン越しでモク抜きをしてきているのを確認して、がれきに来ているという予想で(引けない位置まで来ていると考えて)

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カウンターを行うという流れです。

カウンターを行う時に3v5ではありますが、相手の3人を削ることに成功しました。

遅延

これに関してはスキルを使って相手の足を止められれば良いので、考え事態は難しくはないと思います。例を挙げようにも遅延だけを取り上げてもあまりよくはないと思うのでVODについては、カウンターと遅延は複合的に行うというところで改めて後述(複合的に遅延もカウンターも両立させることで きれいなマクロは出来上がる **)**します。

ただ遅延の動きとカウンターの動きがかみ合わないという説明について

自分なりの解釈をここで説明したいと思います。

例を出します

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ヘブン下の攻め側のBreachがCTに向かってフラッシュを使い

それに合わせる形でJettがピークをしています。

僕の解釈ではこのフラッシュを使ったタイミングは遅延のスキルと判断ができ、

Jettのピークはカウンター行動と整理しています。

つまり、遅延のスキルに対してカウンターの動きというかみ合いにくい動きをとっているように見えます。<カウンターのポジション>x<遅延のスキル(相手のポジションが遅延で行うとき・タイミング)>x<カウンター行動>に見えるからです。

カウンターのスキルとして行いたいのであればスキルをカウンターとしてのタイミングで使うべきだと考えています。

タイミングとは相手が引けない位置でスキルを使うということです。

相手のポジションが引けない位置=カウンタータイミング

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このように遅延のスキルタイミングで使って顔をだしてもキル狙うことはできないと思います。

相手がこの位置にいるときにスキルを使ってもよけられてしまうだけで

多少の遅延やスキルを使わせることにつながるかもしれないが、キルは発生しない。

なので、カウンターとして使いたいのであれば

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たとえば壁に張り付くキル役を置いて(カウンターのポジショニングを行い)

画面の人であるBreachが壁の人より深いアングルを置いておく。

そしてBreachが撃ち合ったタイミングをトリガーにフラッシュを入れて壁に張り付いた人がピークしてキルする形とかが良かったと思います。

これがカウンターとしてのタイミングであり、相手の位置をみてカウンタースキルを使わないといけない。カウンタースキルというのはカウンターとして最適なタイミング、つまり相手が引けない位置にいるときということです。

カウンターとしての形はある程度決まっていると説明してきました。

実際の意図はチームに聞かないとわからないです。別の目的があったのかもしれないですが。

ただ、もしこれがアドリブで行った対応であればスキルに無理に合わせた形と考えられると思います。

遅延を行うシチュエーション

遅延に関して、使い方は難しくないので遅延が必要な盤面・シチュエーションを考えたいと思います。

シチュエーション1 リチャージの時間稼ぎ

セットスモークを使ってエントリーをした攻め側は再度スモークを使うのにリチャージ時間が必要です。こういったときには遅延する動きが必要です。

攻め側でセットエントリーをしたときにたいていはスモークをつかいます。

なのでセットスモークが再度リチャージするための時間稼ぎが必要です。

つまり、遅延が必要ということです。

※ValoPlantを使う時に、自分は攻め側を赤色、防衛側を水色でわけているのですが、逆にしてしまいました。<u>水色ですが攻め側</u>と考えてください。

流れ的には

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→セットスモークでエントリー

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→遅延

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→リチャージ→スモーク(1個のリチャージでどちらに使うかはおまかせします)

という流れです。

ほかの流れとしてはカウンタースキルのリチャージのために遅延という流れもありますね。

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→遅延

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→リコンをリチャージ→カウンタースキルアップ

という流れもできます。

ベーシックアビリティー(購入するスキル)であるパラノイアで遅延を行い、シグネチャーアビリティ(リチャージで再利用できるスキル)であるリコンでカウンターをとる

という流れですね。

パラノイアとリコンのどっちをカウンターに使うのか、遅延に使うのかという意見はあると思いますが、遅延の必要な場面のイメージ・流れが伝わればと思うので、ここではどっちのほうがカウンターに適しているスキル、といった細かいことはおいておきます。

シチュエーション2  相手のULTでカウンターが取れないから遅延にする

プラント後で防衛側がBreachULTでリテイクをしてくる状況を考えましょう。

そのときに先ほどの説明したカウンターの例のように「プラント後に全員でメインにひいてBreachULTをかわしたのちにメインから攻め側が再度サイトを取り返すカウンター行動」

これも悪くない択です。

しかし、そうなんども同じ作戦は使えません。

サイトを空けているのかを確認するために、相手が索敵を徹底してくるかもしれません。

その場合はサイト中が空なのがばれてしまいBreachULTをつかってカウンターをしてこないかもしれません。

なので何度も同じ作戦は通じないので、カウンターだけでなく遅延でのULT対策もできたほうが良いですよね。

相手がULTをきって使ってきたのに対して

遅延スキルをつかい、止めるという方法です。

大事なのは、遅延目的であるということです。

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あいてのULTをくらって遅延スキルに対して顔を出せないですが、それでよいのです。遅延行動なのですから。

遅延はキルを狙うのではなくて相手の足を止めるのが目的なのでパラを返したのに対して顔を出す必要はありません。

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そのあとで相手が手前に来たのをみてからスキルを使うカウンター行動を取ったりもします。

遅延できなかったエリアに対してはカウンターを行ったりなどです。

ここで、遅延とカウンターについて復習してみましょう。

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相手がサイト中に入ってからのスキル返しは遅延ではなくカウンターになります。

これであれば顔を出してスキルに対してキルを狙いたいところです。カウンター行動が必要ということです。

ですが、状況によって顔を出せないときもあると思います。

たとえば相手のULTを食らっているときなどです。

さきほどの相手のリテイクULTなどがそうですね。

顔を出せるときであればカウンターで良いです。

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スキルに合わせて顔を出すという動きがカウンター。

ですが、

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相手がULTでリテイクをしてくるときにカウンタースキルをとってもカウンターの動きはとれません。相手のULTで顔を出せない状況だからです。

では顔を出せないような状況であればカウンターは無理なので遅延の動きをとりたいとなるわけですが、遅延をするときに大事なことは何か?

それは相手がサイトに入る前に返すことです。タイミングは任せますが、相手がサイト中にはいるより先に使いたいところです。

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相手がサイト中に入ってきているのにスキルを返しても、これでは遅延にならずカウンター目的のスキルとなってしまいます。そして顔を出さない味方では<カウンターx遅延>という矛盾の動きになります。

遅延の動きは

もちろんパラ1つでは片方の遅延しかできず、ヘブン側の進行は遅延できないですが。もちろんパラ1つでは片方の遅延しかできず、ヘブン側の進行は遅延できないですが。

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相手が入る前にスキルを使うのが大事ということになります。

シチュエーション3 解除を遅延するということについても

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ベイトラーク、つまり大裏をまわっている味方の動きを生かすには、

前述した「Killjoyのラーカーがカウンターポジションについたのをタイミングにカウンター」という例もまさしくベイトラークを生かすカウンター作戦ではありますが、

メインに全員で引いて解除を遅延してラークを生かすという方法も遅延作戦の一種ですね。これも遅延では大事な考えですね。

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プラントをしたらメインにひいて生存を意識

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解除音でSovaがULTを返して遅延、Astra大裏のラークが慌てないで済むように時間を作る

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Astraの吸い込みの遅延もありましたね

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ゆっくりおちついて、あとはピークで止めていくという流れです。

これも遅延が必要な大事なシチュエーションですね。

遅延とカウンターのまとめ

ポイントだけ

<u>カウンター</u>

  • 相手が引けない位置、サイト中などに来てスキルを返す
  • カウンターにはキルを狙っていきたいので顔を出す

<u>遅延</u>

  • 相手がはいってくるまえにスキルで止める
  • 遅延は、キルを狙うのが目的ではないので顔を出せなくても良い

たいていは目的なんて意識して使わなくても必ずどちらかの目的としてちゃんと使えているはずです。

ただ、目的意識をすることでチーム全体にまとまりの動きができるというのも事実だと思っています。

たとえば、遅延目的のスキルとして味方が使ったのにカウンターの動きをとるとか、

カウンターとしてスキルを使ったのにキルが発生しないとか。

先ほども言いましたが、チームとしてスキルの目的を意識するとはどういうことなのか。

それはカウンターとしてスキルを使うということは相手をキルできるような位置に来て使うのが普通です。であればちゃんと目的に合った動き、つまりスキルに対してキルをとるチャンスがあるのですからキルを狙いに行く動きが必要なのです。

それに対して、遅延という動きのもくてきは相手を遅延することにあります。

なのでキルを狙えなかったとしても相手の動きを止められればそれだけで意味としては成立します。

もうお判りだと思いますが、

スキルは使っておけばどちらかの意味で使えているのかもしれないですが、スキルの目的をかみ合わせるには目的に合ったポジショニングとピーク、顔出しがセットで必要なのです。

チームとしてやるのであればなおのこと、スキルの目的に合った動きを徹底していかないといけない。

であれば、目的の意味をきちんと理解する必要性はあるのかと思います。

複合的に遅延もカウンターも両立させることで

きれいなマクロは出来上がる

遅延とカウンターは必ずしも両極端な関係で、どちらか一方の動きしかしてはいけないというきまりはありません。

遅延とカウンターを複合的に行い、お互いがシナジー関係にあると考えています。

遅延をすることでカウンターの刺さる状態を作る。だったり

攻め側であればプラント後のカウンター行動は最終的な解除遅延が生きるといったようなことです。

どちらも使うことで遅延の動きがより生きたり、遅延をするからカウンターができた。といったことです。どっちかしかやらないより、どちらもやったほうが良いということです。

ここからは1ラウンドで2つの動きがどうとられて、それぞれがどうシナジー効果を発揮したのかを見ていきます。

例1 Breachのカウンターをおさらい

カウンターの時の例としてあげたVODになりますが、BreachULTでカウンターを行う前にどういう動きがあったのかを確認してみます。

遅延① プラントタイミングでの遅延

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遅延② プラント後にリテイクをおさえるための遅延

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そして

最終的に

カウンター① Killjoyのベイトラークに寄るカウンターポジションを生かす

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この

遅延→遅延→カウンター

といったようにポストプラント1つをみても必ず遅延かカウンターのどちらかの動きじゃなければいけないというわけではなく

このように両方の動きがあって成り立つというわけです。

もう少し具体的にみていきます。

Killjoyラーク・ベイトラークを生かすために遅延をとにかくおこなうというのもきれいな流れですね。

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BreachのアフショとRazeのグレともCTではなくてロープに集中的に使っていました。

ロープ側はリテイクさせないぞ!という意思を防衛側にみせることで相手をCTに固まらせる狙い・CTとロープで同時にリテイクを進行させたいがロープに遅延が多くてタイミングが合わないのでCTに合流という形を作らせる。

この遅延の動きが最終的にゆっくりまわっているKilljoyの時間を作ることを最終的に意識していたといえるでしょう。

  • 遅延によって相手を固まらせる・大裏のラークを生かす狙い

→カウンターが刺さる状況を作っていた

例2 イニシエートスキルによるカウンター行動が最終的に解除を止める遅延に大きく影響を与える

マクロ的な流れを整理するならば、

  1. カウンターを行いイニシエートスキルを使ってのサイト中でのファイト遅延

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  2. 解除遅延 で爆破までの時間が成立する

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みたいに、イニシエートスキル(フラッシュ等のファイトに使うスキル)で戦うことでの時間稼ぎを行い、遅延スキル(モロ等)で解除を1,2回止めれば爆破までの時間が十分という流れ。

例を挙げるなら

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カウンターを行い時間を稼ぐ

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KAYOのグレ

BrimのULT

Brimのインセンディアリー

という遅延で爆破までの流れが出来上がっています。

この例に関してはファイト行動が少なく直接的な解除を止める遅延行動に偏ってはいますが、

ファイトを多くするのか遅延スキルを多くするのかというバランスは構成で変わると思いますし、残っている人のスキル で対応しなければいけないので

そこのバランスは変わると思いますが、流れとしてはつかめたと思います。

  • イニシエートスキルでの遅延、イニシエートスキルでファイトして時間稼ぎ

→解除遅延で爆破まで成功

例3 相手の切り返しをみてViperULTを返す遅延とシャーペンによるカウンター

防衛側の遅延とカウンター行動の合わせとはどういうのがあるのか見ていきます。

たとえば、

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相手のBへの切り返しをみてからViperULTを使いエントリーに対しての遅延行動をとります。

ラウンドの初手にViperULTをつかう方法もありますが、相手を誘導するという目的がない限り、止める目的・遅延として効果を発揮したいので使いたいのであれば相手が確実に来るとわかったエリアに対して使うほうが効果的ですよね。←個人的感想

そしてプラント音に合わせて

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CTからSovaULTをつかい、プラントを止める・遅延を行います。

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それと同時進行でCTのViperULTをつかい防衛側のAstraがシャーペンを行い

(Viperがサイト中に残っているのでCTからサイトに流れ込む動き)

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見事な遅延とカウンターを組み合わせた動きになります。

  • ViperULTで遅延、SovaULTで遅延を行う

→Astraがサイト中に入りカウンターポジションにつきカウンター行動をする時間を作った

例4 プラント後のアドリブに対しての動き方の例

WaylayのULTを遅延に使いBreachULTをカウンターとする

WalyayのULTはカウンタースキルだろ!

という意見もあると思います。しかし、スキルに対してどちらかのうごきしかできない、ということはないと考えています。

私は「このスキルで遅延だ!カウンターだ!」と区別しないほうが今後の役に立つと考えています。

パラノイアも含めてたしかにカウンターとしても強力なスキルはあります。

しかし防衛であれば相手のセットを1度とめられるカウンターとしての性能も強いスキルは多くあります。

なのでスキルで変に役割を結び付けるのではなく、タイミングでスキルの役割を理解するほうが良いと話してきました。

それらのスキルのタイミングで役割を理解する能力が、「事前に用意された作戦」ではないような

「アドリブで行わないといけないシチュエーション」でゲーム理解が生きるのだといいました。

事前の作戦であれば、これはカウンターのスキルだから顔を出してピークしよう!

ときめられますが、アドリブのシチュエーション、つまりミクロのうまさがでるような場面では事前にきめられません。

なので、味方の使ったスキルタイミングに合わせて、スキルにあった動きがとれるようになろうというのが本記事の狙いでした。

ではアドリブで行わないといけないプラント後の動き方の例がまさにこちらのVODになります。

そういうシチュエーションは特に、ポストプラントでのリテイクする防衛側とそれをとめる攻め側でわちゃわちゃするようなときにミクロの動きのうまさは出ると考えています。

遅延のスキルで使ったのにそれに無理に合わせた味方がやられて、それがきっかけで崩れるというのはよくあると思います。

こういった作戦のように事前に決められないシチュエーションに対しての動き方は基本の動きのうまさ・ミクロのうまさがアドリブに響いてくるということです。

VODの内容をくわしくみていきます。

遅延① 防衛のドローンによる侵入を防ぐためにスタンでの遅延

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相手の防衛ががサイト中にリテイクして入る前に使っていますよね。

遅延のスキルなのでこれでキルをとろうとはしません・キルが発生しなくて良いのです。

遅延② WaylayULTによる遅延

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次に、WaylayULTを同様に相手がリテイクエントリーしてくる前のタイミングで使っています。

相手がエントリーする前に返したスキルタイミングということは遅延のスキルです。

このときも遅延行動をします。

遅延の動きというのはカウンターではないということですから、無理に顔を出してキルをとりにこうとしない・ピークをしないで待つという動きです。

ここでキルを一人で取りに行こうとしては当然、遅延スキルのタイミングなのでかみ合わない結果になります。

カウンター① 相手のパラノイアをトリガーにBreachULTを返す

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これは相手がサイト中に来ることを想定したカウンタースキルなのでカウンター行動をセットに行います。

カウンターの動きとはキルをとろうとする動き、ピークだったり詰めたりといったことです。

さいごに

いかがだったでしょうか。

作戦として事前に形があるものであればわりとできることだと思いますが、アドリブが必要で、決まった形が事前にないようなシチュエーションに遭遇したときに対応できる能力、理解をするためにきちんと言葉で理解する、いわゆる座学は大事だと理解できたと思います。

もちろん、

意味をしっていればすべての動きを理解する。

ということは無理でも

ある程度であれば、相手や味方の取る<u>スキルの意図・ポジションの意味・目的</u>を理解することができてより一層、「チームであれば一貫した・まとまりのある・合理的な動き」をとることができるようになる・スキルにかみ合った動きができる・ミクロの事故を減らせると思います。

今回は以上になります。

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