こんにちは、EDAMAMEです。今回は Masters LONDON の試合から、1 ラウンドをピックアップして「バックをとってからプラントを行う形について」と「Phoenixのカーテンの強み」について書いていきたいと思います 📝
このラウンドで見たいポイントは次の2つです。
- ① Phoenix のエントリーカーテンは、Neon カーテンと比べて何が強いのか? 
- ② SPLIT の B で「右回りエントリー」をする目的は何か? 
今回使う題材は Masters LONDON の試合から。まず一度、ラウンドを通して見てほしいです。
Phoenixカーテンの強みとSPLITの相性

今回のように 攻め側がメインラッシュをする 前提だと、SPLIT ではまず「防衛側のカウンタースキルをどう対策するか」がテーマになります。

防衛側の構成と配置を見ると、Omen / Sage が B を守っています。つまり、
- パラノイアが来る
- スローオーブが返ってくる
というのは、かなり想像しやすいはずです。
前提:スキルを使わせてからエントリーしたい

このラウンドでも、Neon の足音などから防衛側がリアクションでスローオーブを返し、「攻め側にメインを取ってそのままエントリー」というテンポを取らせないようにしています。

攻め側はこのリアクションに対して、スモークとプラウラーを使い カーテン左側(赤枠)の取得を完了させます。


そして、相手のスローオーブがなくなったタイミングで、カーテンからフラッシュでピークし、チョークを抜ける形を作っていきました。
エントリーが“綺麗に通る”理由(ここが重要)
ここでの重要ポイントは2つです。
- 正面に Omen スモーク + カーテン を置き、手前のエリア(赤枠)を プラウラーで取り切った
- 相手は「メインに敵がいるのか」が分からないため、フラッシュピークに気づきにくいです。
防衛側がよくつかう耐えスモークの位置にスモークが無ければ、敵位置を確認して 2回目のスローオーブ / カウンタースキルを返せますが、とりきることでそれをさせない形になっています。 
- 相手は「メインに敵がいるのか」が分からないため、フラッシュピークに気づきにくいです。
- 相手が ワンウェイのスモークを使っている

- 狙って行えるものではないかもしれませんが、この形だと 右側進行の味方に対して、左側アンカー役(この場合だとFade)がワンウェイを超えつつ右壁に張り付くことで、ヘブンアングルを切りながら正面スモークの飛び出しに集中して右回りの味方の背中をケアできます。
では、なぜ相手のカウンタースキルを食らわずにエントリーできたのか。
結論はシンプルで、「Phoenix カーテンの持続時間が長い」からです。
Neon カーテンではなく Phoenix カーテンが重宝される理由
エントリーフェイクをかけてスキルを使わせること自体は重要で、そこだけなら Neon カーテンでも可能です。
ただし Phoenix は、

- 「使わせた後も、カーテンが残り続ける」
- その結果、「相手のスローオーブが切れた次のエントリーでも、カーテンを活かせる」
という点が強みになります。
Neon のカーテンは、短時間で行うエントリー時には強い一方で、エントリーフェイクでスキルを使わせるのに使った場合、次のエントリーまで残りません。
この VOD のように、
カーテン → スキル使わせる → 相手は(カウンタースキルを返すべきか)分からない → カーテンが残っている状態でフラッシュエントリー
という構造が作れるため、相手のカウンターを受けずに“綺麗に通るエントリー”になっています。
PHOENIXカーテン最高。
SPLITのBサイトの右回りの攻めってなんでやるの?

まず、防衛側がサイト中にスモークを使って耐えていると、防衛側はそれをカバーするためにサイトへ入ってきます。
防衛側のこの耐えスモークやバックラインを抑えている味方を見て、
- フォーカスが「耐えている味方」に向いている間に、サイトになだれ込んで有利な撃ち合いを行う
- 味方が耐えているなら、なだれ込む側も敵のフォーカスを引き付けて、耐えている味方にチャンスを作る
という狙いで、サイトへ入ったりしてきます。

この状況を打開する方法は「耐えスモークを気合やスキルを消費してバックの敵倒しに行く」だけではありません。
むしろ、自分たちがスキルが消費できない状況や、リスクをとってでもキルをとらなければいけない人数振りであれば相手が定石どおりになだれ込んでくると予想して、それを逆手に、フォーカスしているエリア自体を変えるという発想ができます。
人数振りが崩せる瞬間というのはこういう発想の起点から生まれる、チームのフォーカスの揃え方だと思っています。

相手は自分の耐えスモークで「攻め側がどこにフォーカスしているのか」を視認できません。だから耐えスモークを人数で攻略するのも一つの方法ですが人数配置を変えてもサイト中でそれを把握しずらいのです。
まとめると、いわゆる 耐えスモークの形で、
「相手がサイト中に雪崩れ込もうとするなら先に CT 側を抑えてしまう」
という考え方です。
この発想は SPLIT に限った話ではありません。

たとえば、なつかしい ABYSS でも使える考えです。
右回りのメリット(要点)
HAVEN などでも同じですが、バックに対して相手は「耐え」てシャーペンを狙ってきます。シャーペン相手には、
「防衛側がシャーペンで使う経路を先に取ってからエントリーする」
という形が強くなります。
ASCENT / HAVEN / SUNSET などのシャーペンで使われるMAPでの共通の考え方です。
参考:ASCENT の例(「来るのを待つ」)


ASCENT では B のバックサイトが耐えやすいポジションなので、攻め側が防衛側のバックの耐えに対処しようとフォーカスしている間に、防衛側が CT からファストで入ってこようとします。
ここのJETTの場面では、
- 「耐えているのを見た」から CT でワントライ
- 決して CT に勝負がしたいからではない
- 相手がスモーク中に入ってサイトに来ようとする盤面を理解している
という意図が見えます。
その証拠に、自分たちのCTスモークから自ら抜けて勝負するのではなく、インスモークだけにして来るのを待つ構えをしています。単にキルが欲しいだけなら、CT のスモークを抜けて勝負すればよいですが、そうしていません。
参考:メインを取られている場面の例

メインを取られているときにも同じ考え方が使えます。防衛側が「サイト中に行ってカバーをしたい」状況を理解して、CT に勝負をしに行くことで噛み合いが生まれます。
CTでのワントライは単に相手がなだれ込んでくるのを阻止する、足止めをするのも大事ですが、止めるだけでなくこの段階でローテしてくる防衛側(シャーペンしてくる CT 側)を倒せれば、逆サイトローテのきっかけにもなります。

これもCTをとりにいった例になります。

ただ、このラウンドに関してはメインが取られたからCTを抑えに行ったわけではありません。
Omenが生きている段階でショートスモークでガーデンにパラノイアを使っていたのではじめからヘブン側を先に抑えに行く作戦だったことがうかがえます。
Masters LONDON - VIT vs. DRG -

DRG は Viper のカーテンをサイト半分に使い、Astra がサイトを耐える形をとっています。その「耐えているライン」に CT からカバーで入ってこようとする守りです。
それに対して攻め側の VIT は、
- メイン + MID の挟みエントリー
- 相手のサイト前目の防衛ラインを理解したうえで、MID からバック(=CT 側)を抑える
という形を選んでいます。
この「相手の防衛ラインを理解して、挟みで CT を抑える」という判断は、
「CT からシャーペンをする守りを封じる」
という価値につながります。
さらに VIT は、耐えスモークの攻略を挟みセットの択だけではありません。メインセットのときも、対応力を見せていました。
それは カーテンのセットアップを変えることです。


カーテン位置をずらすことで、谷間から相手の耐えスモークのラインを囲い込み、サイト中でのはさみの形を作り出しています。

最終的には、BREEZE の形のように「耐えスモークを囲う」形になります。
ここまでのCTを抑えに行くところから囲う形までの流れを整理して終わりにします!

①耐えスモークを見て CT を抑える(相手の雪崩れ込みを阻止 / キルを取る)

②CT を取れたら、耐えスモークを囲い込みに行く
③CT を取ったあとにバックを取りに行くが、1人はヘブンから降りてくる人を管理する
④そのタイミングで、耐えスモークを管理していたメインの人が上がり、バックを潰すのに合流する
こうして常に勝負する場所で 「3vs○」 を作るようにしています。
ただし、サイト中が広い場合(BREEZE など)は、手前で区切ってCTを抑えることよりも耐えスモークを囲い込む形を最優先にするセットもある、ということです。
今回は以上です!
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それではまた次回~